ファッションについて

ファッションに関するコラムを書いてみようと思い立ち、無謀ながらもページを作ってしまいました。
更新頻度よりも中身を大切に成長させていきたいと思います。

まず最初は、お約束で「ファッション」についての薀蓄を少々・・・
語源はたいていの言葉がそうであるように、「ファッション」もラテン語が語源だそうです。
ラテン語のfactio(ファクティオ)の元の意味は『作り・出来ぐあい』です。その後フランス語のfacon(ファソン)となり、英語のfashion(ファッション)となっていきました。いずれも『流行』や『流行の型』といった意味合いが一番強く、上流階級の慣習、様式を指し示していたようです。さらに『方法』『様式』や、『作り』『型』といった意味も含まれています。また、生活行動の中で、ある一定の時期に、ある価値観に基づく共有できる現象が、少数から多数へと移り変わっていく現象のこともこう呼ぶそうです。
つまり今で言う『服装』のことだけでなく、思想・言語・芸術といった無形のものから、衣食住などの生活様式までもを含む「はやり」を表す言葉であったようですね。

とはいえ、現在では『服装流行』の意味がメインとなっており、ある特定の期間に人気を得て一般に広まったスタイルや、服装の同義語として使われています。

薀蓄ついでに同義語も少し調べてみましたので補足しますね。

フランス語のmode(モード)はfashion(ファッション)の同義語で、イタリア語はmoda(モーダ)、ドイツ語ではmode(モーデ)となります。『流行』を表す言葉としては英語・フランス語共にvogue(ヴォーグ)があります。派生語のfashionable(ファッショナブル)はフランス語ではa la mode(ア・ラ・モード)。スウィーツのネーミングでもお馴染みなので、女性なら誰もが知っている言葉かと思います。英語のfad、boomなどは短期間の流行を指し示し、customとなると流行が定着し長期的な慣習として残ったもののことを言います。


ファッション


人間が「衣服」を「衣装」として身に纏うようになってから、「衣装」というものは人と一体化しその人そのものを表すようになっていますが、個人としての意思表示をする反面、社会に順応する手段としての機能もあり、存在としては矛盾するところがあります。
言い換えれば、最先端を行こうとしたり、人とは違った自己表現をしたいがためにオリジナルの着こなしをするかと思えば、TPOに合わせた着こなしも必要不可欠であり、その場に合った服装をすることで社会に順応し安心感を得るという心理が働くということです。

この対立構造はファッションには必要不可欠なことであり、この現象を繰り返すことによってファッション業界が発展して来たのだと思います。人間の欲求の中にあるアイデンティティーの確立に孤立化や斬新さが加わって新しいファッションスタイルが芽生え、人々の共感を得て一つのファッションが成立する。しかし、この現象が広まりすぎると更なる欲求を求めてまた新しいスタイルを確立しようとする。これが「ファッション」=「流行」の構造となっているのですね。

fashion cycle(ファッション・サイクル)「ファッションの周期」は、発生→伝播(でんぱ)・拡大→頂点→衰退→消滅というプロセスで1つのパターンとなりますが、この周期を時間的に予測することは出来ません。まぁ、当たり前のことですが、その時々によって人々のニーズや次に発生してくる新スタイルの時期など決まっているわけではありませんからね。それにしても近年のファッション・サイクルはだんだん短くなってきているようにも思えます。それに加え、大幅なファッションの転換というよりは、細かい部分での自己主張が多くなってきているような感じですね。

今のファッションを引っ張っている女の子達のパワーと発想の斬新さには目を見張るものがありますね。


ファッション


ファッションは、人間の自己主張表現の大きな特徴であることは前述の通りですが、人の欲求はとどまる事をしらず、美的・精神的、更には社会的な充足感を得るためにも利用されます。
どうしても女性ファッションを中心に話が進んでしまいますが、女性の存在がファッション業界を引っ張ってきているのは事実ですよね。具体的にスカート、ハイヒールなどは形を変えながらもあらゆるデザインが生み出されました。一見機能的ではなさそうなデザインでも、女性にとっては非常に効果的な衣装です。例えばずいぶん昔のロココ時代のバルーン型のスカートや1900年代初頭の女性的なシルエットのS字型スカートなどです。
こうして変貌していくファッションは精神的にも刺激を与え、活性化の元となっていったのでしょう。そして次から次へと新しい美を追求したことにより、文化として社会現象を引き起こすまでになっていくパワーの源となったのだと思います。

また、ファッションの発展の要因として他に考えられるのは、金銭的な余裕、時間的な余裕、交通・輸送・伝達機関の発達などがあります。
各国の流通が盛んになった20世紀には世界的なビジネスとしてのファッションが確立しました。
アメリカ、フランス、イタリアなどファッションの中心地となっているそれぞれの都市では、歴史的背景や環境により別々の発展をしてきましたが、今ではそれぞれの情報を取り入れ影響を与え合いながら現代ファッションとして全世界共通の発展を続けているのです。


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