立体裁断とはpart.2

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 古代ギリシャやローマの服にみるように、一枚の布を身体に巻きつけて、ひだを重ねるような着方はまさしくドレーピングです。その点では、日本の着物もドレーピングです。洋の東西を問わずはじめに立体裁断があったと言えます。身体にあてがって形を作ることはごく自然なことです。日本では巻きつけるという文化から進展しませんでしたが、西洋では衣服の形がしだいに身体の構造に近くなっていきました。





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 身体にあてがって形を作り、それを平面に置いてみると展開図が得られます。平面にするとこうなるのだということが分かってしまうと、つぎには、平面から作図ができるようになります。三次元的なものを二次元的に考えることができるようになるのです。

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 このように、西洋では、素朴な立体裁断と平面裁断をくり返しながら服の形と作り方を進歩させてきたのではないでしょうか。その過程では、あえて両者を区別する意味はなかったことでしょう。



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